スキューチゼル(skew chisel)
どのくらい斜めかをスキュー角で呼び、スキュー角0度(90度)とすると、15度(75度)〜20度(70度)くらいが今風。 切れ刃は長方形断面の長辺を両側それぞれ半分ほど研いで形成し、切刃角は25度〜45度。 切れ刃を構成する両面をベベル「鎬、しのぎ」と呼びます。ベベルは研ぐ手段により平面、凹面、凸面になるが、切れ刃を直線にする以外に、なだらかな円弧(ラウンド・エッジ)に研ぐことも選択の範囲。 刃物の断面の形状も歴史をたどると、長方形断面(スタンダード)に始まり、刃物台上を滑りやすくするため偏平な楕円断面(オーバル)になり、偏平になると振動しやすく扱いにくくなる傾向から、円くするのを短辺側のみにした長円断面(ロールド・エッジ)や片側のみ円くしたD型ロールド・エッジ・タイプに及ぶ。刃物の厚さも通常の6mm厚から特別製では9.5mm厚(ヘヴィー)にしたもの、厚さ一様のものから根元へ向って厚くなるテーパード・タイプも、丸棒を素材にしたラウンド・スキュー・チゼルもある。 一方、肝心の材質も標準はM2(SKH51相当)ハイス鋼ですが、 切れ刃寿命が数倍長いハイス特殊鋼(CPM-10V,ASP2030,ASP2060)や超低温で熱処理して切れ刃寿命を延ばす方法(Kryo)など刃物メーカーにより様々な改良がなされています。 ユーザーがやれることは数あるメーカーの製品(幅や断面形等の違う)の中から選んだ刃物を、刃先のベベルを安定して切れる形状を選択して研ぎ、切れなくなる前に研ぎなおす努力を積み重ねることにつきるのではないでしょうか。 |
形 式 | 詳 細 | |||||||||||||||||||||||||
オーバル |
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スタンダード |
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スクエア |
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ラウンド・バー(円断面) (切刃ストレート) |
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ロールド・エッジ(長円断面) | |
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ロールド・エッジ 円弧切れ刃R、直線切れ刃は無印 |
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ロールド・エッジ (切り刃ストレート) |
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ロールドエッジ(片側円弧断面) 円弧状切れ刃 |
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